コワ〜い不動産の話
- 作者: 宝島社編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/02/05
- メディア: 文庫
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読んだ感想は
「賃借最高、今や家は資産ではなく負債」
「マンション購入だけは絶対に止めろ」
読んでいると恐ろしい事例が出るわ出るわ。
昨日の保険の場合は、保険金が出なくて無念程度のレベル(充分悔しいが)で済むが、不動産の場合、多額の負債を抱えたり健康や生命に関わったりとシャレにならない内容が多すぎる。
都内に多い三階建て住宅は9割が欠陥住宅。地震で倒れやすく火事で燃えやすい。
また、建築制限付物件(現行の建築基準法に違反しており、建て替えが出来ない家)なんてのもあり、そんな物を買ってしまったら処分もままならない。
家を新築したいと思い土地を物色しても、大抵の場合は建築条件が付いており、決まった建築業者で家を建てなければならず、自分好みの家を建てることも出来ない。この商売方法は抱き合わせ販売みたいなものなので、法律で禁止すべきだと思う。
マンション屋上に携帯基地局を建てた故の健康障害なんてのもあるそうだ。鼻血が止まらなくなったり、頭痛、不眠、めまいなどの症状に悩まされた家族が、引っ越したらぱったりと直ってしまったなどの事例が書いてある。
高層マンションの場合、上層階に住む女性ほど流産・死産しやすいという統計があるとのこと。女性だけでなく男性の健康にも悪影響があるだろう。また、タワーマンションは体感できない微妙な揺れが常に発生しており、それが心身に悪影響を及ぼすのだとか。
上記の事柄は賃借ならば遭遇しなかったり、遭遇しても退避が可能な事ばかり。しかし、もしも住宅ローンを組んで購入してしまったら逃げるに逃げられない。今日日、不動産価格がたやすく上がることなど無い。むしろ下がる一方だろう。不動産を処分しようにも買った時より大幅に値下がりし、住宅ローンの残債を支払うことすら危うくなるかも知れない。全くもって家は資産ではなく負債である。特に、マンションは建て替えや維持費の事も含めて考えると購入をお薦めできる要素が全くない。賃借を選択すべき。
リスクの高い不動産取得。それでも、どうしても自分の城が欲しい人のために本書中にチェックポイントが纏めてある。家の購入を考えている人は一読の価値大いに有りだと思う。