コワ〜い不動産の話2

コワ〜い不動産の話 2 (宝島SUGOI文庫)

コワ〜い不動産の話 2 (宝島SUGOI文庫)

宝島社の「コワ〜い」シリーズの新刊。


まずは一戸建てから。
とりあえず「建て売りマジヤバス」
建売住宅は下請けへのピンハネが激しく、下請け業者の士気が低下し手抜き工事が頻発するとか。我が家を立てるならぜひ一から設計したいものだが、土地には良くて建築条件付き、酷いと既に建売住宅が建築されてしまっている。宅地の売買に建物を強制的に付与する契約は禁止すべきだと思うが、建設会社にそっぽを向かれたくない政治家がそんな法案を提出するはずもなく…
あと、かなりやばいのが「擁壁(ようへき)」。切り土、盛り土の側面が崩れ落ちるのを防ぐために設けられた構造物だが、2006年に法律が改正され、それ以前に作られた擁壁のほとんどが既存不適格と判定される。そうすると、新たに家を建てる際に古い擁壁を作り直す必要があるが、もともと擁壁自体の造成に大金が掛かる上、隣家にも影響を及ぼす可能性がありその場合は家の新築自体が不可能となる。
他には輸入木材のホワイトウッドは速攻で腐るそうです。値段が高くても国産材の方が長持ちするので結果的に安く上がるとか。皆さん、新築の際には国産材を使いましょう(林野庁のCMでした)。


マンションは…この本を読んで、それでも欲しいなら買えば良いと思う。自分はチャレンジャーではないが、他人がチャレンジするのを止める権利はない。とりあえず「高さ45m以内・15階建」は絶対に止めとけとの事です。


中古物件(というかリフォーム)について。
既に有名な話だが、新築は建築基準法・建築業法・建築士法による規制があるが、リフォームはほぼ野放し。どこの誰とも分からない業者がデタラメな工事をすることがまかり通っている状況なのだ。あと、ちゃっかり某TV番組の被害者による談話も乗っていたのが泣けた。


賃借の話も載っていたが、賃借は多少の出費を我慢すれば逃げることが出来るので切実感がそれほど無い。小銭(と言っても敷金がパー等決して小さな金額ではないが)を損する系の話が多い。やはり、多額の借金を抱えてしまう他の不動産購入に比べて悲劇度が小さい。


不動産投資について。
「ホントにお得な物件は業者が買ってしまう」
そりゃそうだ。


知人から建築条件等の無い土地を買って、自分が望んだ通りの一戸建てを建てるのが最高の幸せなんだろうけど、なかなか難しいですね…