MC☆あくしず Vol.26
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: 雑誌
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今回の巻頭特集は「バルジの戦い!ラインのまもり大作戦」。WWIIにおけるドイツ軍の最後の大反抗作戦、アルデンヌ攻勢を取り上げている。なお、「バルジの戦い」と名付けたのは当時の英首相チャーチルだとか。
映画「バルジ大作戦」(作戦を立てたのはドイツ軍で、連合軍はそれに反撃しただけなので、バルジ”大作戦”というネーミングは本来おかしいのだけれど…戦勝国側が作った娯楽映画なんだから細けぇことはどうでもいいか)で有名になったバルジの戦い。戦いの推移自体は、ドイツ軍が反抗する→燃料等の兵站が追いつかない→連合国側の戦闘爆撃機にケチョンケチョンにされる→戦車等を放棄して退却、といった、かなりヌルめの軍ヲタでも知っている流れを改めてなぞったもの。
ここから先がMC☆あくしずの本領発揮で、アルデンヌ攻勢で活躍した戦車達を萌え美少女化したイラストが掲載されている。V号戦車パンターを描くのは重戦車工房さん。パンター戦車の凜とした佇まいを上手く萌え美少女イラストに落とし込んでいる。
VI号戦車ティーガーIIを描くのはじじさん。う〜ん、悪くはないんだけど、こういった豊満系キャラクターはUS@MYOさんに描いて欲しかった…
他にもIII号突撃砲G型・IV号戦車/70(V)等のドイツ軍戦車、M4A3シャーマン中戦車やM10&M36戦車駆逐車なども萌え美少女化されている。
「パンターの戦車長になってみよう!」パンターの具体的な性能や、パンター乗組員全5名のそれぞれの役目などが解説されている。アルデンヌ攻勢に出撃するパンター。うは〜、パンター強えー!太平洋戦線では無敵戦車だったM4シャーマン中戦車がゴミのようだ!…が、結局、燃料不足によりまだ使えるパンターを爆破して撤退…。実はこの後にもう一つオチがあるのだが「これは酷い」としか言いようがない苦笑い出来るオチである。
今一番ホットな航空機、MV-22オスプレイもほんの少しだけ取り上げられている。内容的には当たり障りなくまとめてある。
個人的にはオスプレイ問題と原発問題を同列で語る大馬鹿が存在するのが許し難い。原発、TPP、消費税、これらのいずれを以てしても日本国自体を滅ぼしかねない大問題である。一方、オスプレイが2〜3機落ちた所で国が滅びるわけではない(もちろん、落ちてもよいと言うわけではない)。事故率1.93(飛行時間10万時間あたりの重大事故回数)のMV-22が飛んではいけないのなら、事故率3以上と言われる民間のヘリはもっと飛んではいけないのでは。
「GUNとれっと」ではMPS AA-12というフルオート射撃が可能なショットガンが紹介されている。特殊なリコイル・システムを採用したおかげで反動もマイルド。本物が買えるならぜひ我が家の守り神にしたい逸品である。
「萌えよ!戦車学校」のマンガパートではミハエル・ヴィットマンの最期が描かれる。待ち伏せていたファイアフライに討たれたヴィットマン。英雄の最期としては実にあっけない。文字パートではノルマンディー戦役の最終局面が描かれる。興味深かったのは、この頃の米軍はきちんと装甲化(歩兵輸送用の車両を含む)されていたのに対し、ドイツ軍は装甲化されていたのが一部だと言うこと。ドイツ軍は装甲化されている部隊が消耗してしまうと、極端に耐久力が落ちてしまう。まあ、機械化されているだけ、旧日本陸軍よりはるかにマシなのかも知れないが…
内容はいつも通りの駄目さ加減。駄目紳士諸兄も安心してお楽しみ頂けることとと存じます。