MC☆あくしず Vol.17

MC ☆ あくしず 2010年 08月号 [雑誌]

MC ☆ あくしず 2010年 08月号 [雑誌]

軍ヲタと萌えヲタの二重苦を抱えて生きる駄目紳士御用達の痛雑誌が発売していたので購入。


今回の巻頭特集は「本当はヘタレじゃない(?)イタリア軍入門」
読んでいくと、そもそもイタリアの人々は、生真面目なドイツ人や国家権力に従順な日本人と違って、戦争に対する取り組み方が甘いのではなかろうか?
技術力自体は低くない(日本がコピー出来なかったドイツのDB601エンジンを易々とモノにしている)のだが、工業力をきちんと軍事に割り振っていないというか…


工業国としては二流以下だった当時の日本ですら、挙国一致体制を元に多数の戦闘機や爆撃機、壮大な連合艦隊を造り上げたのに、イタリアが生産した戦闘機の数は零戦1機種にも及ばない6,000機弱。海軍も地中海をちょろちょろ航海すれば良いだけなので当然大したこと無い。戦車にしても、日本陸軍が誇る無敵戦車チハたんよりはちょっと強い程度。


なんつーか、「戦争のために自分の生活を犠牲にしたくねーし」と国民が考えていそうだ。「欲しがりません勝つまでは」と唱え、戦争のためと極貧の生活に甘んじていた日本国民とは大違い。
日本では、戦後65年も経ったにもかかわらず、「(経済)戦争に勝つまでは欲しがるんじゃねーよ」などと宣う時代錯誤のジジイがまだ幅を利かせているようだが…


とは言うものの、イタリア人がみんなヘタレだったわけではなく、一部には粘り強く戦った部隊もあるらしい。
特に、連合軍に降伏した新政権を認めず「イタリアの名誉のために」を合い言葉に立ったRSI軍は、頑強な戦い振りでドイツ軍にも一目置かせるほどだったとか。ぼんやりとした"国"のためには戦わないが、誇りのためなら命がけで戦うあたり、なんとなく「イタ公らしい」と思ってしまう。


洗脳の結果戦うのではなく、自らが戦うべきだと信じたときに戦う、単なるヘタレの一言では言い尽くせないのがイタリア人なのだろう。


連載物では毎回楽しみにしている「ばとしす」
今回は、三笠姉様と春日姉様が語る日露戦争ネタがメイン。レギュラーである12人のエピソードはあまり無かったのが残念だが、まあこんな回もあるか。
ところで「F-Xは俺の嫁」に続くドラマCDにしてくれないだろうか?唯一の連載小説だし、女の子キャラが12人も出てくるので華やかだと思うのだが。


他にも多数記事有り。別冊付録「第二次大戦戦闘機エース列伝」は萌えイラスト少なめのお堅い内容。


で、最後に「第二次"たいせん!!"世界の軍隊クロスレビュー
枢軸国の元帥達が某「け○おん!!」登場人物のような口調で各国の軍隊をクロスレビューする内容なのだが、いつも通り素晴らしいまでに下らない!!(誉めてます)
秋○澪みたいなしゃべり方をする山本五十六元帥がドイツ軍を評して「ドイツー!!おまえまで先に降伏するな〜!"やろーよ世界大戦やろーよ"って煽ったのはおまえじゃないか〜!!」。ちなみにドイツ軍のレビュアーは、田○中律みたいなしゃべり方をするロンメル元帥…。「やろーよ世界大戦やろーよ」のフレーズが佐藤聡美さんの声で脳内再生されてしまいましたよ。
他にはロンメル元帥が日本軍を評して「"けいせん!大好き!"からなかなか抜け出せないんだ」等々、「けい○ん!」ネタと軍事ネタが見事に融合している。
文章を書いた三八式しゅしゅしゅ銃さんは最高の駄目紳士だぜ!


今回も駄目紳士納得の内容です。ぜひご購入を。