MC☆あくしず Vol.29
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: 雑誌
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今回の巻頭特集は「敵機に這いよれ!世界の夜間戦闘機さん」。独・日・英・米の夜間戦闘機を取り上げている。
日本人にとって夜間戦闘機と言えば、「月光」が一番メジャーな存在だろう。斜め銃による戦果、名前の美しさ、それにスタイルも双発戦闘機にしてはスマートで美しい。もっとも、まともなレーダー技術が無かった当時の日本にとって夜間の航空戦闘は荷が重く、激しい電子戦を繰り広げていた英独の夜間戦闘機と比べれば、日本の夜間戦闘機など子どものおもちゃ同然である。月光の電探(レーダー)は役立たず、屠竜に至っては最初から電探を積まないという漢らしい仕様である。
独・英・米の場合、機上レーダーを積んでいるのが夜間戦闘機の条件である。一方、日本の場合は斜め銃が付いていれば夜間戦闘機…もう考えるのを止めよう。
トップバッターはメッサーシュミットBf110F-4/G-4。イラストを担当するのはじじさん。昼間戦闘機としては使い物にならなかった機体だが、夜間戦闘機としては成功を収めた機体を金髪の眼鏡っ子で再現。イギリス軍が蒔いたチャフによって眼鏡(レーダー)を奪われて目隠しされ、なぜか胸元をはだけさせているイラストがエロくて良し。
ユンカースJu88C/R/Gは藤沢孝さんがイラストを担当。元は爆撃機だが、速度と積載能力に優れていたので夜間戦闘機に早変わり。大戦末期には夜戦隊の主力を務めたとか。
夜戦専用機として開発されたハインケルHe219ウーフーは重戦車工房さんによって萌え美少女化。優秀な機体だったらしいが、生産が進まず戦局に影響を与えることが出来なかった。
表紙を飾った中島J1N1-S 月光一一型。あーさらさんによって、長い黒髪の日本乙女に擬せられている。まあ、それなりに、頑張った…諸外国の夜間戦闘機と比べたらしょーもない機体だが、それでも当時の日本にはこれしかなかったのだ。
屠竜は汚狐さんがイラストを担当。個人的には日本の夜間戦闘機と言えば月光が連想されるが、月光の477機に比べて1690機も生産されていて、こちらの方が戦局に与えた影響が大きそうである。
イギリスのボーファイターはくーろくろさんが、モスキートはまめっちさんがイラストを担当。
最強最大にして最悪(日本軍にとって)の夜間戦闘機、P-61ブラックウィドウは飯沼俊規さんがイラストを担当。優れたレーダーと重武装を誇る巨大な機体を、妖艶な美女として迫力たっぷりに描いている。一式陸攻が良いカモだったようで、肌もあらわ(防弾設備が無いから?)な一式陸攻ちゃんを襲っているイラストがおぞましくもセクシーである。
他に、Me262Bや彗星一二戊型、F6F-5Nなども萌え美少女イラスト化されている。
「ワールド・バトルフィールド・サテライト」が今回取り上げるのは1945年夏。呉軍港は空襲に遭い、本土防空戦も難しくなり、ソ連が攻めてくる…まさに「ずっと敵のターン」である。
ガールズ&パンツァーは11話&12話を紹介。他に、黒森峰女学園の逸見エリカに対するインタビューが載っている。文章を担当したのは鈴木貴昭さん。本編では試合中にまほとエリカから指示が出され、指揮系統がやや混乱しているように見えた黒森峰だが、エリカを次の隊長とするための教育の一環だったのだとか。インタビューの端々に、エリカの西住妹に対する羨望と嫉妬がにじみ出ているのが何とも…
夜間戦闘機という題材がマニアックすぎて、ネタの広がりがもう1つだったかな?次号予告に「30号を記念して戦史に残るあの激ヤバ大作戦にズームイン?」とあるので、どかーんと何かブチ上げてくれそうな予感…