motoGP第16戦 オーストラリアGP

録画を本日視聴。


フィリップアイランドで開催されたオーストラリアGP。コース改修に関連して珍奇なルールが設定された結果、とんでもないことに…


motoGP
予選順位は以下の通り。
ポールポジション:ロレンソ選手(ヤマハワークス)
2位:マルケス選手(ホンダワークス)
3位:ロッシ選手(ヤマハワークス)
4位:バウティスタ選手(ホンダサテライト)
5位:ペドロサ選手(ホンダワークス)
6位:クラッチロウ選手(ヤマハサテライト)
7位:スミス選手(ヤマハサテライト)
8位:ヘイデン選手(ドゥカティワークス)
9位:ドビツィオーゾ選手(ドゥカティワークス)
10位:イアンノーネ選手(ドゥカティサテライト)
11位:エドワーズ選手(CRT)

16位:青山選手(CRT)


ランキング1位2位を争う二人が予選でも1位と2位を分け合った。43ポイントという大差をつけられ後が無いロレンソ選手は、何が何でもマルケス選手の前でフィニッシュしたいだろう。


今回のレースに先立ち、フィリップアイランドは路面を改修したのだが、それによりタイヤの消耗が激しくなって危険なため、下記のような今回限りの特別ルールが設定された。
 1.motoGPクラスのレースを27周→19周に短縮
 2.9周目か10周目にタイヤを交換しなければならない(実際はマシーンごと乗り換える)
1はともかく2は…。世界最高峰のライダー達である。タイヤの状態くらい把握しながら走行しているだろう。余計なお世話としか思えないのだが…


決勝では、ロレンソ選手が確実なスタートを決めホールショットを奪う。マルケス選手、ペドロサ選手、スミス選手、ロッシ選手が後に続く。ペドロサ選手が1位2位をごぼう抜きしてトップに躍り出るが、ライン取りに無理があったのか抜き返されてしまう。ロッシ選手がスミス選手を抜いて4位へ浮上。


2周目、バウティスタ選手がスミス選手を抜いて5位へ。


トップを走るロレンソ選手だが、マルケス選手、ペドロサ選手を置き去りにするほどのスピードは発揮出来ない。最終的に抜かれてしまういつものパターンか…。しかし、山場となるであろうタイヤ交換周回の9・10周目まではなんとか粘ってトップを維持する。


9周目、まずはペドロサ選手がピットイン。ロレンソ選手とマルケス選手は10周目にピットインするようである。


10周目、ロレンソ選手とマルケス選手が…。あれ?マルケス選手がピットインしない!?マルケス選手はバイクを盛大にスライドさせながら快調に走るが…


ロレンソ選手がピットアウト。かろうじてペドロサ選手の前でコースに戻ることが出来た。


1周遅れの11周目にマルケス選手がピットイン。ピットアウトしてコースインする際、インに入りすぎて後ろから来たロレンソ選手と接触してしまう。


サーキットでは常識だが、ピットロードからコースインする際には、コース走行中の車両のラインをふさいではならない。コース走行中の車両に絶対的な優先権があるのだ。ロレンソ選手も若干ラインを外したようだが、それにしてもピットアウトした車両がコース走行中の車両と接触するなど有ってはならない事である。マルケス選手はピットインを1周遅らせてしまったことで動転したのか…


一方、ペドロサ選手はピットロード走行中に踏んではいけないラインを踏んだため、ペナルティとして順位を1つ落とさなければならない事になった。今日のレプソルホンダ勢はグダグダである。


14周目、ペドロサ選手がマルケス選手に2位を譲る。一方、決められた周回にピットインしなかったマルケス選手には黒旗(失格)の裁定が…


安全のために設定したルールであり、それを破るのは危険行為だから失格という決定がなされたのだろうが、それにしてはペナルティが厳しすぎないか。ピットスルー程度のペナルティーでは駄目だったのか。そもそも、コース状況が万全でなかったのは運営側の責任である。運営側の不手際が元でヘンテコな特別ルールを設定し、それをちょっと(次の周回ではちゃんとピットインしているのだ!)破ったら失格というのは理不尽を感じさせる。


最終リザルトは以下の通り。
1位:ロレンソ選手
2位:ペドロサ選手
3位:ロッシ選手
4位:クラッチロウ選手
5位:バウティスタ選手
6位:スミス選手
7位:ドビツィオーゾ選手
8位:イアンノーネ選手
9位:ドビツィオーゾ選手

12位:エドワーズ選手

19位:青山選手


今回の結果を受けて、ポイントランキング1位のマルケス選手と2位のロレンソ選手の差は18ポイント。ポイントランキング3位のペドロサ選手は34ポイント差で、まだチャンピオンの可能性が残っている。


ヤマハが優勝したこと自体はそれなりにうれしいが、様々なグダグダを思い返すと心から喜べない、そんなレースだった。


・moto2
中上選手は予選14位と低迷。決勝ではジャンプスタートのミスを犯し、ペナルティを受けた結果22位に終わった。代役参戦の野佐根選手は17位。


・moto3
渡辺選手は決勝リタイア。