日の丸あげて
- 作者: 新谷かおる
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2014/03
- メディア: コミック
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コンビニで見かけて購入。ウィキペディアによると、1999年から2001年にかけて連載されていた作品だとか。
元ネタはリノ・エアレースに代表される第二次大戦機などのレシプロ機を使用したエアレースなのだが、作中ではV1クラスという、模擬弾による空戦有り、渓谷を抜けていくような危険なレース有りな特別なクラスが設定されている。
アメリカで獣医のおじを手伝っている巫女神 日の丸(みこがみ ひのまる…凄い名前)が、ある日アメリカ娘のアニーことアンヌマリー・ミラーと出会う。アニーはエアレースを全く知らない日の丸をレース会場に連れて行く。そのレースにはアニーの知人であるバーニーが出場していたのだが、バーニーはレース中のアクシデントにより墜落、帰らぬ人となってしまう。
バーニーが将来的に出場しようとしていたV1クラスがどんなものなのか確かめる為、ラスベガスへと向かうアニー。そしてそんなアニーを放っておけない日の丸。2人はバーニーが参加する予定だったチームに接触し、V1クラスのレースに参加することになったのだった…
登場する機体は現実のレース同様、基本的には旧連合国軍の機体が中心であるが、その他にはドイツ人?兄妹が搭乗するメッサーシュミットBf109や、日の丸の最後の搭乗機になる五式戦なども登場する。それからレースには参加しないもののT-6テキサンがところどころに登場してくる。
なかなか面白いのだが、どうも構想通りには書けなかった(打ち切りされた?)ようで、クライマックスたる最終戦2日目が描かれていない。よくある「俺たちの戦いは(ry」エンドである。思わせぶりに登場したドイツチームに関しても、ほとんどキャラが掘り下げられてないし…
ちょっと惜しい点はあるものの、新谷かおる氏のファンや、エアレースや大戦機に興味がある人なら読んでもいいかも。個人的には、尻切れトンボとはいえさわやかな終わり方だったので、まあ問題ないかな…と思います。