警視庁情報官 ハニートラップ

警視庁情報官 ハニートラップ (講談社文庫)

警視庁情報官 ハニートラップ (講談社文庫)

警視庁情報官シリーズの第2弾にして本命。


今回の題材は、イージス艦の情報漏洩事件であり、情報を盗み出す際に中国が行ったハニートラップに焦点が当てられている。


日本の技術者や自衛官を籠絡するために中国が行った卑劣なスパイ活動として名高いハニートラップ。要は女性の色香で男をたぶらかすわけだが、本作品で描かれている連中同様、現実のターゲット達も易々と嵌められたのだろうな…と思うと情けなくなってくる。


今回は扱っている事件が一貫してイージス艦情報漏洩事件であり、読んでいてくたびれる事はない。エピローグでは、前作においてあらかじめ仕込まれていた伏線が回収され、まったくもって前作は今作の前座だったのだなと再確認する。


前作みたいに読んでいて苦痛になる事はなかった。しかし、もう少し盛り上げる工夫をして欲しいというのも偽らざる感想である。


続編は…よっぽど興味深い題材じゃなければ、読むことは無いかな…