MC☆あくしず Vol.23

MC ☆ あくしず 2012年 02月号 [雑誌]

MC ☆ あくしず 2012年 02月号 [雑誌]

軍ヲタと萌えヲタの二重苦を抱えて生きる駄目紳士にとって、年に4度のお楽しみである痛雑誌の最新刊。表紙は野上武志さんが描く山本五十六元帥(に扮する乃木真香)。


今回の巻頭特集は「軍艦も、航空機も、まだたくさんあるんだよ ガールズ連合艦隊@1941」。言わずと知れた、旧日本帝国海軍の誇る連合艦隊である。連合艦隊の組織や装備、作戦プラン、戦歴などが解説され、その後はお楽しみの美少女化された兵器の紹介である。


最初に紹介されるのは戦艦長門。大和型戦艦が超軍事機密だったため、当時の国民にとっては連合艦隊の象徴だった存在である。他に航空母艦赤城、重巡洋艦高雄、軽巡洋艦神通、駆逐艦雪風、伊十七潜水艦などが萌え美少女化されて紹介されている。ただ、空母や潜水艦などは、以前に大々的な特集が組まれていることもあり、目新しさはない。


艦載機や陸上攻撃機も紹介されている。日本海軍を語る上で欠かせない零戦(二一型)。その他、九九式艦爆、九七式三号艦攻、「ワンショットライター」こと一式陸攻も紹介されている。アリューシャン列島に不時着した零戦二一型が、米軍に鹵獲されて徹底研究されるというエピソードが紹介されているが、じじさん描く零ちゃんが米軍に捕らえられ、素っ裸にされて調査されているという素敵な…もとい、けしからんイラスト付きである。重戦車工房さん描く一式陸攻は、やっぱり一撃で燃えてました。空母レキシントンを攻撃するために、護衛戦闘機無しで出撃した一式陸攻17機中15機が撃墜されたりと、とにかく打たれ弱い機体である。こんな機体を作製させ、実戦に投入していた軍令部は馬鹿ぞろいだったんだろうな…としみじみしてしまう。


他には、表紙にもなっている山本五十六元帥についても紹介されている。テキスト2ページ、イラスト2ページの計4ページだから、それなりに誌面を割いているのかな?もっとも、連合艦隊の象徴とも言える人物だし、今度映画化されるのだから、もうちょっと誌面を割いても良かったかも。


連載物では、萌えよ!戦車学校がサイパンの戦いを取り上げており、日本の戦車のヘタレっぷりをこれでもかと楽しむことが出来る。日本の戦闘機は一時的とはいえ、米軍機に対し優位に立ったことがあるが、日本の戦車は一貫して駄目なんだね…


ワールドバトルフィールドサテライトでは、バルジの戦い(アルデンヌの戦い)の紹介記事中に知らない戦車が出てきて驚いた。M18戦車駆逐車”ヘルキャット”こんな戦車があるなんて初めて知りました。


HA・DA・KA軍人列伝では、キスカ島撤退作戦を成功させた木村昌福中将が取り上げられている。キスカ島撤退作戦の功績は言うに及ばず、ミッドウェー海戦の時は、逃げるのが大好きな栗田司令官の命令に反するかたちで「三隈」の乗組員を救うべく現場海域に残り、他の海戦でも航行不能になった艦船の乗組員を救うべく、敵機や敵魚雷艇がいる海域で救助活動をしている。海軍省や参謀務めをせず、艦上勤務のみで昇進していった人だが、こういった人こそがまさしく軍に必要とされる人なのだろう。


ぱのぷりあ〜では、鎧を着たままう○○が出来る方法を詳しく解説(なんだこりゃ)。昔の袴は股間に穴が開いていて、鎧を脱がなくても○んこが出来る。まぁ便利!タメニナルナー


ミリクラプレビューでは、不幸体質の爆乳美少女 空母「信濃」が紹介されている。強引に早く完成させようとして手抜きしたら、それが原因で米潜の攻撃に耐えられず、竣工後10日で(!?)撃沈されてしまう。当時の偉い連中が如何にアホかよく分かる、心温まるエピソードである。


空自のF-Xにもちょびっと触れられている。ドラマCD「F-Xは俺の嫁!」が発売された頃は、まさかF-35がF-Xに選定されるなど夢にも思っていなかったが…。自らを素人と称する人物が防衛大臣をしているだけあって、確かに素人丸出しの選択である。「すてるすだからつよいんだぞ。わー。」位の意識しか無いんだろう。米国が自国用と同等のスペックでF-35を出すとは到底思えない。ステルス性能、アヴィオニクス、センサー類が劣化したF-35なぞ、デブで鈍重なただの単発機である。そもそもF-4EJ改の減勢に間に合わない。政治的理由で米国産しか選択肢が無いのなら、F-4EJ改のみならずRF-4Eの代替も見込め、稼働率も充分なF/A-18Fの方が良かったと思うのだが…


今回も「熱い・ヤバい・間違いない!」内容(スーフリと違って、誰にも迷惑は掛けませんが…)。編集部の皆さん、これからもこの調子で突っ走って下さい。