ストライクウィッチーズ アフリカの魔女 ケイズ・リポート

ストライクウィッチーズの外伝小説。アニメではほとんど取り上げられていないアフリカ戦線が描かれている。


主人公は、扶桑皇国陸軍に所属する加東圭子。もとは扶桑皇国陸軍を代表するウィッチだったが、加齢によりシールドを張ることが出来なくなり、現在は従軍記者をしている。彼女は、アフリカ戦線で輝かしい戦果を上げている一人のウィッチを取材するためにアフリカを訪れる。それが「アフリカの星」ことハンナ・ユスティーナ・マルセイユだった。


以前紹介したマンガ「ストライクウィッチーズ アフリカの魔女」は、陸戦ウィッチや男達にスポットが当てられていたが、こちらの小説では空戦ウィッチ、その中でも圭子の目を通して見たマルセイユを中心に描かれている。


アニメ版に登場したマルセイユに対しては、拒絶反応を示した人も少なくないと思うが、小説版でも性格はおおむねあのとおりである。そもそも、元ネタのハンス・ヨアヒム・マルセイユ大尉にしてからが、素行不良だったり、乗機が一撃離脱を得意とするはずのBf109なのにわざわざドッグファイトを好んでやったりとかなりアレな人なので、ウィッチのマルセイユの性格があんなでも致し方ないところではある。もっとも、尊大で身勝手な振る舞いの合間に、戦うことに対する真摯さが垣間見られ、そこがマルセイユの魅力なのかも知れない。


アニメ版のマルセイユが気に入っている人は是非。あんまり好きになれなかった人も、この小説を読むとちょっと見方が変わるかも。