あの夏で待ってる2

あの夏で待ってる2 (MF文庫J)

あの夏で待ってる2 (MF文庫J)

TVアニメ「あの夏で待ってる」のノベライズ版第2巻にして最終巻。TVアニメの第7話から最終話までが取り上げられている。


アニメの内容を忠実になぞっているのは1巻同様。ただ、各キャラクターの心情が激しく揺り動く後半だけあって、より深くキャラクター達の心の動きが掘り下げられている。


要爆発の主人公達はさておき、叶わぬ恋を貫こうとするサブキャラクター達を見ていると「嗚呼、これぞ青春!」と思ってしまう。遠い昔に置いてきてしまった甘酸っぱい痛み。当事者達は堪ったものではないだろうが、遠くから見ている者にとって、その悩み苦しみ痛みまでもが美しい。


それから、TVアニメ版ではどうやってイチカ先輩と再会出来たのか詳しく説明されていなかったが、この小説ではきちんとそのシーンが描かれている。ここはTVシリーズとの大きな違いかな。


本の最初に各キャラクターを紹介するイラストがあるのだが、羽音たらくさん描くお姉さん組(海人の姉の霧島七海、哲朗の姉の小倉真奈美、イチカの姉の貴月エミカ)がイイ女過ぎて吹く。力入れすぎや…


1巻同様、アニメ版が気に入っている人なら安心して読める内容。「なつまち」が大好きな方は是非。